札幌市南区の名峰 秋の藻岩山に登る[後編]

北海道

慈啓病院登山道を登り約1時間で藻岩山山頂に到着しました。思い返してみると、藻岩山山頂へは十数年前に車で来て以来だと思いますが以前より山頂はきれいに整備され、展望台施設は建て替えられ新しくなっていました。

http://moiwa.sapporo-dc.co.jp/guide/view.html

施設屋上の展望台に上がって驚いたのは外国からの観光客の数でした。札幌市を一望できる藻岩山展望台はかつてはカップルのデートスポットでしたが、現在は中国語や韓国語が飛び交う外国人の観光スポットになっていました。

札幌はこれから観光都市としてますます発展し、国内だけでなく国外からも多くの人たちが訪れるようになります。小さい頃から慣れ親しんだ藻岩山が南区から世界の名峰として知られるようになっていくのかと思うとちょっと不思議な気持ちになります。

藻岩山から札幌市を一望して考えたこと

俯瞰で札幌市を一望してみると、思っていた以上に大きな都市だということが実感できます。僕はほとんど札幌以外の都市で生活したことがないので、他の都市と比較してどうなのかは分かりませんが、広大な石狩平野に200万人近い人々が日々を生きていて、僕もその中の一部分だと考えると、悩みや苦しみ思いわずらいは大したものじゃないのかもしれないと感じました。

南区真駒内方面

 

豊平区方面

 

中央区方面

 

西区方面

かつて藻岩山はアイヌの聖地だったそうで、石狩平野を見渡せるこの場所に登りアイヌの人たちは何を思い何を感じたのか、この地で育った子供の頃のことやこれからのこと、そんなとめどもないことを考えたりして1時間ほど山頂で過ごして下山しました。

山登りは下山のほうがツラい

下りは別の登山コースの市民スキー場入口ルートで下山しました。藻岩山山頂からロープウェイと駐車場のある中腹駅に向かいます。藻岩山にロープウェイで登る場合には中腹駅まではロープウェイでそこから「もーりすカー」というケーブルカーに乗り換えて山頂に登ります。

中腹駅と山頂を結ぶ「もーりすカー」

麓と中腹駅を結ぶロープウェイ

http://moiwa.sapporo-dc.co.jp/guide/index.html

ロープウェイでは、5分ほどで麓へ下りることができますが、徒歩だと1時間ほどかかります。下りは上りほどキツくはないだろうと当初は考えていたのですが下り始めると、一歩下りるたびに膝に負荷がかかり10分もすると膝に痛みを感じるようになりました。スキー場脇の登山コースも結構な急勾配なので膝をかばって歩いている内にふとももまで攣りそうになりました。山登りは、上りの時の疲れもプラスされるので、山登りは下りのほうが大変だということに気付かされました。

岩に足を取られて転ばないように注意

まとめ

膝はガクガクふとももはパンパンになりながら何とか麓に辿り着くと川のせせらぎの音が聞こえて来ました。美しいせせらぎの音を聞くと心が癒やされます。川原に降りて冷たい水に手を付けているとなんとなくデジャヴを感じました。周りを見渡してみると見覚えのある風景。

そういえば、僕が小学生の頃に何度か父親に連れられてこの川に来たことがありました。30年ほど前になりますが、この川でカジカを釣ったりザリガニを捕ったりしたことがある場所でした。下流の方は住宅街を流れるので護岸工事がされてしまっていましたが、上流部は昔のままの姿で懐かしさを感じました。少しだけザリガニがいないか探してみましたが見つけられませんでした。

藻岩山の麓で生まれて育ち、現在も藻岩山の見える場所に暮らしている僕にとって藻岩山はいつも見守ってくれている母のような存在です。今回始めて自分の足で登山してみてさらに身近になりました。

それほど高い山ではありませんが、勾配やアップダウンもそれなりにあり結構疲れることも分かりましたので、装備も整えて来年以降に春・夏・冬と四季の藻岩山に登ってみたいと思います。

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