イギリスのバンドBring Me the Horizon(以下BMTH)は、ヘヴィーでありながらメロディアスで若者を中心に絶大な人気を誇っているメタルバンドです。
2004年のデビュー以来、デスコアやオルタナティヴロックからポップでキャッチーな楽曲まで、アルバムごとに曲調を変化させていくという若手バンドらしい柔軟さがこのバンドの特長であり、どのサウンドの中にもエッジの立ったカッコよさがあるのがBMTHの魅力でもあります。今回は、私の大好きなバンドBMTHの魅力をアルバム時系列順にご紹介していきます。
変化し続けるメタルバンドBMTH
1st ALBUM「Count Your Blessings」(2006年)
Bring Me The Horizon – Pray For Plagues
BMTHの1stアルバムの一曲目を飾るインパクト抜群のこの曲は、デビュー間もない若手バンドながらもただならぬ雰囲気を感じさせるサウンドです。私もこの曲を初めて聴いた時には鳥肌が立ちました。ここからBMTHはデスコアメタルの旗手として、上り詰めていくことになります。
BRING ME THE HORIZON – For Stevie Wonder’s Eyes Only (Braille)
1stアルバム「Count Your Blessings」からもう1曲、ボーカルのオリバー・サイクスのデスヴォイスが冴えわたるいかにもデスコアバンドというサウンドですが、この頃からすでに聴くものの気持ちを惹き付ける、激しさだけではないエモーショナルなものを醸し出しているのがわかります。
Bring Me the Horizon Ada 2006-10-27
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2nd ALBUM「Suicide Season」(2008年)
BRING ME THE HORIZON – Chelsea Smile
BRING ME THE HORIZON – Diamonds Aren’t Forever (UNCENSORED VERSION)
この頃からヘヴィーなサウンドに疾走感も加えた楽曲が多くなります。おそらく彼らが年間かなりの数のライブをこなしていく中で、客と触れ合いながら体感的に生み出されてきたライブで盛り上がるような曲の数々がこのアルバムに収められているのではないかと思います。聴くと非常に気持のアガるアルバムになっています。
Bring Me the Horizon Epitaph / Ada 2008-11-18
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3rd ALBUM 「There Is a Hell Believe Me I’ve Seen It」(2010年)
BRING ME THE HORIZON – It Never Ends
BRING ME THE HORIZON – Alligator Blood
BRING ME THE HORIZON – Visions
メタルシーンにおいて人気を不動のものとしたBMTHの3rdアルバムは、デスコアからは離れどちらかというとパンクやヘビーロック色が強く出ています。特に「Never It Ends」は、パンキッシュな曲調にヘヴィネスを絡ませた絶妙なサウンドがカッコ良くて私は一日一回聴かないと気がすまないほどお気に入りだった曲でもあります。売れて予算も潤沢なのかガッチリ作り込まれたMVも多く出しています。
Bring Me the Horizon Epitaph / Ada 2010-10-05
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4th ALBUM 「Sempiternal」(2013年)
Bring Me The Horizon – “Go To Hell, For Heaven’s Sake”
Bring Me The Horizon – The House of Wolves (Live at Wembley)
BMTH4枚目のこのアルバムあたりから、彼らは曲調を大きく変えていきます。もはやデスコアバンドとは言えないほど叙情的でキャッチーでありながらヘヴィーでもあるという、ジャンルありきのバンドではなくBMTHという一つのジャンルを確立したといっても過言ではないと思います。気がつけばいつのまにか彼らも狭いライブホールから、大きなライブステージで演奏するようになっています。
ブリング・ミー・ザ・ホライズン SMJ 2015-12-23
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5th ALBUM 「That’s the Spirit」(2015年)
Bring Me The Horizon – Drown
Bring Me The Horizon – Throne
Bring Me The Horizon – Oh No
シンセサイザーをメインに取り入れた楽曲で構成されたこのアルバムからBMTHを聴き始めた人は、かつて彼らがデスコアバンドだったとは俄には信じられないにではと思うほどPOPなサウンドで構成されたアルバムです。「Oh No」に至っては、マルーン5かよ!とツッコミたくなるほどPOPな曲です。ここまでくるとヘヴィーメタルという枠からは外れてしまいますが、それでも私はこのアルバムに入っている全ての曲が大好きで何度も聴いてしまいます。
Bring Me The Horizon Rca 2015-09-11
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まとめ
最初にBMTHを知った時には、ゴリゴリのデスコアバンドでSuicide Silenceのような方向性で活動していくのかと思って注目していたのですが、アルバムを出すごとに音楽の幅を広げていき、いつの間にか気がついたらポップ・ロックバンドになっていました。
ヘヴィメタルはどちらかというとあまり音楽性を変えたがらないバンドの多いジャンルでもあります。それもファンとしては嬉しいものですが、バンド自体がブランド化してしまえば、ジャンルや音楽性を超えても十分楽しめるということをBMTHを通して知ることができたと思います。
この先彼らがどこに向かうのか次のアルバムではどんな曲を聴かせてくれるのか楽しみです。とはいえ、また原点回帰してデスコアやらないかなと淡い期待も抱いています。
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