道産子カブトムシ

20150903

僕の通勤路では毎日いろいろなことに遭遇する。野生のエゾシカが死んでいたり、カラスに襲われたりアライグマやキタキツネが出没したりヒグマも目撃されたりする。交通量の多い道路なのだが、人の目が届きにくいためかたまに不法投棄やエッチな本などが散乱している。まるで大都会札幌市の中のトワイライトゾーンである。

今朝は通勤路にカブトムシのメスがうずくまっていた。おそらく昨日の豪雨で樹上から落ちてきたのだろうと思うが、つまみあげて手の中でもがく様子を見ていると小学生の頃に虫を探して山を走り回っていたことをなんとなく思い出した。

しかし待てよ、たしか僕が子供の頃には「北海道にはカブトムシはいない」というのが定説で、実際山を一日かけずり回って採れたのはクワガタばかりだったはずだ。このメスのカブトムシは誰かが飼っていたものが逃げ出してきたものなのかそれとも自然繁殖しているのか? そんな疑問を抱きつつネットで調べてみたらこんな記事を見つけた。

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このサイトの中でも言及されているように、現在北海道ではカブトムシの自然棲息が確認されており、外来種として農業作物への食害や生態系への影響が懸念されているようである。

その原因は人工繁殖していたものが逃げ出したのか家で飼っていたものを山へ放したものが野生化したのか、いずれにしても人間の手によるものであろうとは思うのだが本来であれば雪も多く地面も凍てつく北海道の地でのカブトムシの自然繁殖は難しかったはずである。温暖化による気候変動やカブトムシのたくましい適応力によって北海道に定着したのかもしれない。

小学生時代の僕であれば大喜びで昆虫採集していたところだろうけど、大人になった僕は人間のエゴと都合で変化し影響を受けていく自然環境問題の一端を垣間見てちょっと複雑な気持ちを抱きつつ、力強くクヌギの樹をよじ上っていく小さな道産子カブトムシの姿をしばらく眺めていた。

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