Dr.スランプアラレちゃん

いまや鳥山明の代表作といえば「ドラゴンボール」ですが、ある年代以上であれば、鳥山明といえば「Dr.スランプ」という時代があったことをご存じだと思います。

漫画界最強の女性型アンドロイド『アラレちゃん』

ブラックマジックM66、銃夢ガリィに続く女性アンドロイドシリーズ第三弾は、漫画家最強といわれる女性型アンドロイド〝則巻アラレ〟を描いてみました。

アラレちゃんは、冴えないロボット技師則巻千兵衛によって作られたアンドロイドですが、何目的でこんな精巧な人型アンドロイドを作ったのか、何故女児なのかというあまり深く突っ込んではいけない部分はありますが、空気が読めない天真爛漫さと屈託のなさがとても可愛いキャラクターで、地上兵器では破壊不可能な頑丈さと素手で地球を割るという設定はおそらく漫画界随一の強さです。

週刊少年ジャンプ連載時に小学生だった僕は、アメリカンナイズされたタッチとポップな雰囲気、妙に気合いの入った扉絵などに大きな衝撃を受けた記憶があります。今でもマスコットキャラクターのデザインなどの際のデフォルメの仕方やポーズなどいろいろ参考にさせてもらっていることも多いです。後にドラゴンボールがバトル漫画化していくと共にこの当時のポップさや可愛らしいタッチの絵を描くことが減ってしまったのはちょっと残念です。

再び脚光を浴びるDr.スランプ

長らくドラゴンボールが注目を集めていたこともあり、ちょっと忘れられていた感のあったDr.スランプではありましたが、最近はまた徐々に脚光を浴び始めているようです。

http://hiroma20.com/20140911/suzuki-huster-cm-toriyama-akira.html

独特のセンスで描かれる柔らかいキャラクターとキッチュな世界観はドラゴンボールやドラクエでしか鳥山明の絵を見たことのない若い人達にはとても新鮮なのではないかと思います。Dr.スランプ公式HPではコミック完全版の試し読みもできますので、是非一度ドラゴンボール以前の鳥山明の漫画も読んでみてください。

J Drslump

まとめ

今回イラストを描くにあたり、コミックを読み返してみましたが、少ないコマでしっかりとキャラクターを動かすという計算された紙面づくりを丁寧にやっていたということに気付きました。Dr.スランプはギャグマンガですが、このマンガで培った表現のノウハウが後にドラゴンボールのスリリングなバトル描写に昇華されていくわけです。